切削条件について フライスの切削条件 まずは、現在使用中のフライス・カッターのスペック、回転数等をご入力いただき、現在の切削速度を計算してみましょう。その後、MRTが推奨する標準切削速度(下記の表参照下さい)と比較してみてください。 注)推奨する切削速度はあくまでも参考です。ワークの種類、マシンの性能や切削条件によって変化します。詳しくお知りになりたい場合は、弊社技術スタッフまでご連絡下さい。 被削材、フライスの材質をご確認いただき、下記の表で比較してみてください。 ◆切削速度 V(m/mim) 被削材フライスの材質代表材種高速度鋼(ハイス)超硬鉄鋼炭素鋼極軟鋼S10C30~6060~130軟鋼S30C40~6080~130半硬鋼S40C35~5570~110硬鋼S50C30~5060~100最硬鋼SK525~4050~80快削鋼鉛 快削鋼付加記号L45~70100~150イオウ 快削鋼付加記号S又はSUM50~80110~170ステンレス鋼フェライト系ステンレスSUS43030~6560~130マルテンサイト系ステンレスSUS420J220~5550~120オーステナイト系ステンレスSUS30415~5040~110特殊鋼高マンガン鋼SCMnH215~1515~30高速度鋼SKH5115~3035~60工具鋼SK220~3060~90合金鋼SCM43035~5070~110鋳造品チルド鋳鉄 ―5~15合金鋳鉄 5~1515~35球場黒鉛鋳鉄FCD5015~3535~60普通鋳鉄FC2020~5045~100可鍛鋳鉄FCMB3220~3040~70鋳鋼SC4625~4050~80非鉄金属銅合金銅C110040~10080~250青銅BC270~100150~250黄銅C2600100~250200~350軽合金シリコンアルミニウム合金AC325~4050~80アルミニウム合金A2017120~200250~400アルミニウムA1100S150~400300~500マグネシウム合金MP1200~600400~1200 チタンTR3510~3020~60コバルト・ニッケル・合金ステライト ―7~15ハステロイ X ―10~20インコネル X ―15~30ニッケルNNCP-0―10~25非金属 熱硬化性プラスチック 80~130180~250熱可塑性プラスチック 150~220300~450 ◆1刃当たりの送り Sz(mm/刃) 高速度鋼フライス 0.01mm~0.04mm 超硬メタルソー 0.005mm~0.02mm Sz=Vf/Z・NVf:送り速度(mm/min)Z:フライスの刃数N:フライスの回転数(r.p.m.) フライス加工におけるトラブルに対する指針 ◆切削速度選択の指針 次の場合には遅くする 寿命を重視する場合非削材が硬いときあるいは摩耗に強い表皮を削り取らねばならない場合荒加工の場合一般的に新規の仕事に着手する場合摩耗の進行が急激な場合 次の場合には速くする 被削性のよい材料の場合高度の仕上げ面が必要なとき、すなわち仕上げ削りや精密仕上げの場合 ◆1刃当たりの送り量選択の指針 次の場合には小さくする 取付け不安定な被削材、薄肉ないしは不安定な材料の場合薄く不安定なフライスで切削しなければならない場合高度の仕上げ面が必要なとき、すなわち仕上げ削りや精密仕上げの場合切刃がチッピングを起こす場合で送りを下げても最小送りを下回らないとき深溝を削る場合 次の場合には大きくする 強固に取付けられた被削材重切削被削性のよい材料または硬い黒皮があるが中が割合に軟らかい材料の場合断続した被加工面の場合逃げ面摩耗が急激に増大する場合機械がビビル場合 試削の条件から変更する必要がある場合は切削速度、送り、切込み深さを調節して下さい。これらはあくまでも一つずつ変えていかねばなりません。もし試削の条件で十分である場合も、より能率向上の点から問題が起こるまで条件をあげ、それから安定な切削限界までにさげそれで切削して下さい。必要があれば、取付具を補強して下さい。 コーティングについて 超硬製品の特徴