ハイスとは一般的な工具鋼で「ハイスピードスチール」の略称です。
日本工業規格 (JIS) においては、「JIS G4403」として13種の高速度鋼が規定されています。この中で高速度鋼は番号に先立つ記号「SKH」で識別されています。これは、Steel、Kougu(工具)、High-speedのそれぞれ頭文字を取ったもので、その内のSKH2・SKH10・SKH51・SKH55・SKH59の各鋼種が代表的です。
材質は、炭素鋼(カーボン)を基本とし、クロム、モリブデン、タングステン、パナジウム、コバルトなどを配合した合金材料です。
材料硬度は、HRC(ロックウェル硬度)で64~68が主で、実際に加工する被削材に応じて配合を変えることができるため、幅広く製造現場の要求に対応することができます。特徴としては、一般的な鋼材、アルミ、ステンレスなど汎用性も高く、オールマイティな工具鋼と言えます。